旅行中、ロープウェイや登山電車など色々な乗り物を利用した。
日本の乗り物に比べ、スピード、急傾斜、など驚異的である。
ロープウェイはとてつもなく速く、登山電車はすごい傾斜を登っていく。
九州ぐらいの面積しかないスイスだが、無料の高速道路全国的に整備されされていてバスの旅は快適だが、山岳地帯は水力発電の電気で動く電車やロープウェイが発達していて大気汚染がなくとても快適だ。
今回の旅行で体験した乗り物を紹介したい。
1.サンモリッツ(1800m)からコルバッチ展望台(3303m)へのロープウェイ
途中駅ムルテル(2702m)で乗り継ぎ、標高差1500mを20分で登る。
今シーズン開通の翌日でラッキーと思っていたら、帰りに停電し、30分くらい宙吊りになった。
遥か下にサンモリッツの町が。
2、氷河特急
サンモリッツからアンデルマットまで4時間半の列車に旅。路線はさらにツェルマットまで続く。傾いたワイングラスがお土産として有名なくらい傾斜が急だ。部分的に「アプト式」(レールの間にラックギヤーが敷設されていて機関車のピニオンギヤーとかみ合って滑らないで登れる。昔、信越線の横川~軽井沢間にアプト式が使われていた。)になっていて、ギヤーがかみ合う時に「ガシャッ」と大きい音がする。
氷河特急の機関車(サンモリッツ出発前)
花に飾られたティーフェンカステル駅
カーブが多い。いつの間にか別の機関車になっている。
3.ゴルナーグラート鉄道(GGB)
ツェルマットからゴルナーグラート展望台(3131m)に登る。対向車線のアプト式ラックレールが見える。登山電車はロープウェイと違い、ゆっくり登るので変化する景色を眺めるのに丁度良い。
4.カートレイン
ゴッペンシュタインからカンデルシュテークまで約30分、バスごとフラットな貨車に乗り込み暗黒のトンネルを走る。乗車中は真っ暗で何も見えない。カンデルシュテークに着いてホッとした。
5.チェアリフト
カンデルシュテークからエッシネン湖ハイキングの起点までリフトに乗る、前向きでなくペアで横向きに座るのが珍しい。
6.ベルナーオーバーラント鉄道(BOB)とウェンゲルンアルプ鉄道(WAB)(グリンデルワルト)
BOBはインターラーケンからここ、グリンデルワルトまで。WABはここからクライネシャイデックに行く人気路線。クライネシャイデックからユングフラウヨッホ(3450m)へはユングフラウ鉄道(JB)でアイガーの内部を通るトンネル内を行く。
BOB(右)とWABの電車。私達はWABでクライネシャイデックへ。アルピグレン駅はアイガー北壁の真下にあり、北壁登攀者はここで降りる。
JBの電車。電車で行けるヨーロッパ最高の場所が終点ユングフラウヨッホだ。
7.フィルストロープウェイ(グリンデルワルト)
自由行動の時間を利用し、泊っていたホテルサンスターの前から出るフィルスト展望台行きゴンドラに乗る。約20分で展望台へ。途中3箇所に駅があり、下りる事が出来るがドアが開いても其のまま乗り続けるとフィルスト(2167m)に着く。標高差1100m。バッハアルプ湖まで1時間のハイキングが楽しめる。往復一人5000円は高いと思ったが素晴らしい景観を楽しんだ。
1993年に今のゴンドラになったが、以前はカンデルシュテークと同じ横向きのペアーリフトで、スキーヤー泣かせだったらしい。
8.ブリエンツ・ロートホルン鉄道(BRB)
資金難で電化の機会を逃し、SLが現役で走る唯一の登山鉄道。今ではそれがウリになり、多数の観光客を集める。増える客を展望台のあるロートホルン・クルム駅(2298m)に上げる為、一部ディーゼル機関車を使っている。標高差1732m。
SLの燃料は石炭ではなく、良質の燃料油を使うので煙は出ない。
ボイラーを水平に保つ為に機関車は平地では前に傾いている。
私達が乗った列車の機関士は若い女性で、運転室に乗せて、機械の説明をしてくれた。
機関車は実に良く整備され、ぱかぴかに磨かれている。
9.モンブランロープウェイ
最もスゴイと思ったのはこの乗り物。標高1000mのシャモニーから途中乗り継いで20分で3842mのエギュイーユ・デュ・ミディ頂上に着く。なんと2800mの高度差を20分だ。
すれ違う時に速さを実感する。こんなに早く富士山より高い所に連れて行かれて息が出来なくなるのではないかと心配するほどだ。